健康を維持するための基本はやはり、“食餌”、“適度な運動”、“ストレスを溜めさせない”という事、そして、その子の健康状態を把握する事ですね。健康状態の把握は、普段の生活の中の変化を知るという事も含まれますが、内面的、客観的な今の状態を知るという意味では、定期的な健康診断が効果的だと考えます。

“定期的”のスタンスについては、人それぞれ異なると思いますが、犬、猫の動物業界では、若い子(猫の場合には6歳位まで)は、年に1回シニアの子(猫の場合には7歳以降あたりから)は、年に2回の健康診断というペースが“定期的”の範疇とされており、当院でもそれに倣って健康診断を受けることを勧めています。 なお健康診断は、血液検査や身体検査を基本として、必要に応じて尿検査や検便、レントゲンなどを組み合わせて行います。

猫と医療の実状

谷口先生のお話によれば、現状、病院に来る猫(連れてきてもらえる猫)というのは、飼われている猫の中でほんの一握りの割合なのだそうです。その理由として、“病院”は、“病気や具合が悪くなってからじゃないと来ちゃダメ(連れて行っちゃダメ)”という意識があったり、“知らない動物病院は、行きづらい、敷居が高い”という気持ちが大きいためと考えられているそうです。

しかしながら、実際のところ、早期に病院に来ていたり、健康診断によりその子の状態を把握していれば、病気の重症化を防ぐ事ができたであろうという事も少なくないそうです。だからこそ、“すべての猫にもっと気軽に医療を受ける機会を持ってほしい!”というモットーを掲げ、あえて“病院”でなく“診療室”という言葉を選んだり、病院らしくない外観にこだわったりという取り組みもされているのですね。

猫の診療室モモ
TEL :03-4285-2654
診療時間: 9:00~12:00
     16:00~20:00
定休日 :水曜日
院長 獣医師 谷口 史奈