最新事情！ライオンやトラ、熊などの猛獣って個人で飼えるの？
猛獣飼育の夢
動物好きな方の中には、
“将来的にはライオンやトラを飼ってみたい！”
とか、
“ゾウを屋上で飼育したい！”
とか、
“庭で熊と相撲をとりたい！”
なんて夢を描いている方もいらっしゃるのではないでしょうか？
そして、そんな“夢”を持つ方々の中には既に、
「ライオン 飼育 個人」
なんてキーワードで検索し、
「実はライオンは日本でもペットとして飼える！」
みたいなサイトがヒットして、その詳細な飼育開始方法などを研究したりしているかもしれませんね？
そうしたサイトでは主に
・特定動物飼養・保管許可（いわゆる猛獣許可証）の申請
・保管のための檻等の設置
・餌代
・動物の輸入（購入）
など、費用面、手続面でのハードルの高さの説明がされていたりしたと思います。
確かに今までは、こうした課題をクリアできれば、個人であっても猛獣を飼育できる可能性がありました。
結論として猛獣の個人飼育は・・・
できません(￣◇￣;)
理由は、昨年改正され、今年６月に施行された「動物の愛護及び管理に関する法律（いわゆる動物愛護法）」で、ライオンやトラなどを含む約６５０種の特定動物について、愛玩目的での飼養（いわゆるペットとしての飼育）が禁止されることとなったためです（２０２０年６月１日から施行）。
対象となる特定動物は、主に次の通りです（環境省ホームページより一部抜粋）。
食肉目
いぬ科
カニス・アドゥストゥス（ヨコスジジャッカル）
カニス・アウレウス（キンイロジャッカル）
カニス・ラトランス（コヨーテ）
カニス・ルプス（オオカミ）のうちカニス・ルプス・ディンゴ（ディンゴ）及びカニス・ルプス・ファミリアリス（犬）以外のもの
カニス・メソメラス（セグロジャッカル）
カニス・スィメンスィス（アビシニアジャッカル）
クリュソキュオン・ブラキュウルス（タテガミオオカミ）
クオン・アルピヌス（ドール）
リュカオン・ピクトゥス（リカオン）
くま科
くま科全種
ハイエナ科
ハイエナ科全種
ねこ科
アキノニュクス・ユバトゥス（チーター）
カラカル・カラカル（カラカル）
カトプマ・テンミンキイ（アジアゴールデンキャット）
フェリス・カウス（ジャングルキャット）
レオパルドゥス・パルダリス（オセロット）
レプタイルルス・セルヴァル（サーバル）
リュンクス属（オオヤマネコ属）全種
ネオフェリス・ネブロサ（ウンピョウ）
パンテラ属（ヒョウ属）全種
プリオナイルルス・ヴィヴェルリヌス（スナドリネコ）
プロフェリス・アウラタ（アフリカゴールデンキャット）
プマ属（ピューマ属）全種
ウンキア・ウンキア（ユキヒョウ）
他の種類に関する特定動物のリストを知りたい場合にはコチラ↓
上のリストを見ると、
“な～んだ、ねこ科にライオンやトラが入ってないじゃん！だったら飼えるんじゃね？この嘘つきめ！”
と思うかもしれませんね。
しかしながら、実はライオンもトラも「ヒョウ属」に属する動物であり、上のリストにバッチリ入っているのです。
今後も猛獣が飼育できる場合とは？
愛玩目的でなく、動物園や試験研究施設などの特定目的で特定動物を飼う場合には、動物の種類や飼養施設ごとに都道府県知事又は政令指定都市の長の許可を得る事で、飼養が可能となる場合があります。
また、２０２０年６月１日時点において、既に対象とされる特定動物を飼育している場合には、一定条件の下継続飼育が認められています。
法改正が行われた理由と夢を叶えるための対策
こうした法改正の背景には、個人での飼養・保管の場合、近隣住民の安全性が確保されにくい、飼養保管状態が良好に維持されていない場合が多いという理由や、被災時に、飼養動物を同行させて避難することができない。放置、脱走の恐れがあるなどの理由からだそうです。
法律で明確に禁止されてしまったけれど、ペットとしての飼育の夢をあきらめきれない！
という場合には、海外への移住という手段があります。猛獣飼養に関する規制が緩い国であれば、今からでもペットとしての飼育の夢を叶えられるかもしれません。
あとは、トラやライオンと同じねこ科の小動物を猛獣の子供と思って飼育するというのも手ですね(*´艸`*)
