ペットの食事について知っておこう!(鳥編)

鳥は動物の中でも種類が多く、世界の野鳥の種類はおよそ9000種、亜種も含めると25000種とも言われています。そんな鳥類ですから、その食事形態も種によって、あるいは生息地域によって異なり、どのような食事が健康に良いか?という事に関しては、犬や猫のようにはいきません。

4パターンの食性

種類が多すぎて、健康に良い食事というのは一概に言えない節がありますが、飼育環境下に置かれる鳥の食性については、大きく分けると、以下の4つになります。
穀食性
果食性
蜜食性
雑食性

穀食性の鳥というのは、主に種子類を食べる鳥です。主な種類としてはセキセイインコなどの小型のインコ類を挙げることができます。

果食性の鳥というのは、主に果物や種実類を食べる鳥です。主な種類としては、コンゴウインコなど、大型のインコやオウム類を挙げることができます。

蜜食性の鳥というのは、主に花粉や花蜜を食べる鳥です。主な種類としては、ゴシキセイガイインコなどを挙げることができます。

雑食性の鳥というのは、植物性の餌のみでなく、虫などの動物性の餌も食べる鳥です。主な種類としては、キバタンなど比較的大型な鳥を挙げることができます。

上には4つの分類を挙げましたが、各分類に該当する鳥は、その食性のものしか食べない(与えてはいけない)というわけではなく、2つのカテゴリーに跨った食性の鳥などもいます。しかし、中には体の特徴的に(解剖学上)、与えない方が良いカテゴリーの餌もあるため、飼育している鳥がどの食性に属するのかを知っておくことはとても重要な事だと思います。

鳥にもあります!「総合栄養食」

鳥も人や他の動物達と同様に、健康を維持するためには、タンパク質や、脂肪、炭水化物、ビタミン、及びミネラル等の栄養素を過不足無く摂取する事が重要となってきます。野生環境下においては、自由に餌を取り、自分で栄養バランスを取る事も可能な鳥ですが、他の動物と同様に飼育環境下では、与えたれた食事を摂取するしかないというのが実状です。このため飼い主には、不足しがちな栄養素をタブレット等で補わせてあげる工夫が必要です。

不足しがちな栄養素がどのようなものなのか?については、鳥の羽の艶やくちばし、足などの状態から把握できる部分もありますが、専門的な判断はなかなか難しいですよね。現在では、飼育鳥に関する栄養要求量の推奨値というものも研究されてきていますが、いずれも研究段階の域のようです。そんな中、犬、猫、爬虫類等と同様に、鳥にも“総合栄養食”というものが存在します。

上述したように、鳥は種類によって食性が異なるため、自身の飼育している鳥がどの食性にあたるのか?という事を把握していれば、その食性に合った総合栄養食を与える事で、ある程度、必須栄養素の過不足を無くす事ができると考えられます。