インコに関する4つの特性

ペットとして人気の高いインコは、非常に多くの種類が存在します。そして、それぞれの鳥種によって、その特性には様々な違いがあります。今回は、インコ全般に渡って比較的共通性の高いと思われる特性について紹介したいと思います。

高いところが安心する

自然界においては被食者(食べられる側)に位置することが多いインコは、少しでも外敵に襲われる可能性が低い場所を好みます。このため、地上の動物からの脅威を免れることのできる木の上などは、インコの落ち着く場所の1つとなります。

このような事情から、インコは一日の大半を木の上で過ごし、本能的に高い所を好むと言われています。

このため、家に迎えて間もない子や、人に慣れていない子(荒鳥ともいう)は、人の目線よりも高い位置にケージを置いてあげると落ち着くことが多いようです。なお、鳥は、予期せぬ揺れなどを嫌います。このため、ケージを高所に置いた場合であっても世話をする時は、ケージを移動させるのでは無く、自分が踏み台などを利用して高所に対応できるようにすると良いでしょう。

主従関係を持たない

一般的なインコは“平和主義”な子が多いです。このため、群れで暮らす習慣のあるインコであっても、群れの中での順位争いは少なく、協調性に優れています。体が小さな子や、弱っている子に関しては、たまに“イジメ”られたりすることもありますが、野生の中では、群れとして外敵に襲われる可能性を下げるために、群れの中でのウィークポイントを排除しようとする本能が働くのかもしれません。

順位の優劣という感覚を持たないインコは、飼い主に対しても平等姿勢です。家の中でのボスという感覚も無く、家族皆平等で、誰とでも仲良くしようとしますが、主従関係を持とうとはしません。あくまで、“仲間”として一緒に遊びたいのです。

集団生活が好き

野生のインコは敵から身を守るため、仲間と群れをつくって暮らしています。このため、集団生活が大好きで、同種のインコどうしだと、くっついていたりする事も多く、同じ行動をとったりする事も多いです。こうした行動原理は、インコに限らず、小鳥全般に多いようにも感じますよね。

複数飼育や一羽飼育は、インコ自身も飼い主も“慣れ”ですが、感受性の強い子などは、複数で居た環境から1羽飼いになった際、1羽でいる事に不安や寂しさを覚える場合もあるようです。そんな様子が見えた場合には、できるだけ話しかけるなどのケアをしてあげると良いでしょう。

反抗期や発情期がある

犬猫を始めとしてインコを含む小動物にも、成長段階に応じて特性に変化が現れる事があります。反抗期は、人間でいう幼児期と二次成長期までの間(例えば小型インコの場合では、生後2ヶ月から1歳半程度の間)に生じる事が多く、噛みついたり、暴れたりなど、比較的問題行動をとることが多くなる場合があります。また、発情期も同様に、精神的に不安定になりがちです。ちなみに、小型インコの発情期は、1歳半から6歳位までの間に断続的に現れます。

これらの時期は、インコと適切な距離をとってつきあう事が大切です。

以上は、インコ全般における一般的な特性です。上記特性を踏まえ、飼育している子の性格を加味した上で、その子の特性を把握してあげられると良いかもしれません。