得するのはどんな人?どうぶつでんきの電気代
2016年4月にスタートした電力の小売全面自由化に伴い、様々な企業が一般家庭等に供給する電力の販売に参入してきていますね。ちなみに、電力の小売全面自由化前は、家庭や商店向けの電気は、各地域の電力会社だけが販売していました。これに対し、小売全面自由化後は、様々な企業が電気の小売業へ参入することが認められ、消費者が、電力会社や、その料金メニューを自由に選択できるようになったというものです。
電気を使うと寄付できる?どうぶつでんきって何なの?
「どうぶつでんき」というのは、電力の小売全面自由化後に参入した企業の電気料金プランの1つです。販売元は、株式会社ひまわりでんきという企業で、「どうぶつでんき」は、2019年8月1日から販売が開始されています(リンク先は株式会社ひまわりでんきホームページ)。
変わった名前の電気料金プランですが、その名称は、プランの特徴を提示しているのです。
ズバリ特徴というのは、
電気料金の一部を「公益社団法人日本動物福祉協会」に寄付する
というものです(リンク先は、公益社団法人日本動物福祉協会のホームページ)。
これを踏まえ、株式会社ひまわりでんきは、動物電気について、以下のような説明をしています。
「どうぶつでんきは動物と人の明るい未来を考える電力サービスです。ペット飼育数、市場規模は年々拡大していますが、不幸な動物たちも増えているのが現実です。私たちは電力事業を通し、少しでも動物たちの命を助けられればという思いで動物福祉団体に寄付をする取り組みを始めました。」
動物福祉団体に寄付というのは、新しいアイデアですよね(リンク先は、どうぶつでんきのホームページ)。
寄付の内容
寄付の具体的内容は、
「毎月の電気代の売上から100円ずつを公益社団法人日本動物福祉協会に寄付する」
というものです。
“100円”という額を聞くと少ないようにも感じますが、例えば契約戸数が1万戸となった場合には、月々100万円の寄付が成されるわけですから、「公益社団法人日本動物福祉協会」にとっては、ありがたい額になるかと思います (リンク先は、公益社団法人日本動物福祉協会のホームページ) 。
しかし、私はひねくれているせいか、説明文を読んだ際、「電気代の売上から100円ずつ」ってどういう事?と思ってしまいました。
つまり、“契約者ごとに100円”では無く、“全体売上から100円”という事も有り得るんじゃないのか?と思ってしまったんです。
後者であるならば、年間寄付金額が“1200円”です。
これでは、確かに表示通りの寄付は行っているかもしれませんが、
“自分の電気使用料からそれぞれ100円が寄付されるんだ!”
と思って契約した人にとっては、“その気持ちを踏みにじられたかたち”になってしまいますよね?
そこで、
株式会社ひまわり電気のどうぶつでんき担当の方に直接聞いてみました。
すると、その答えは、・・・
「ご契約者様ごとに毎月100円を寄付させていただく事になります。」
との回答でした!
よかったぁ~!
ちゃんとしたプランでホント良かったです。
お得になるっていうのは本当なの?
電気料金が安くなる上、動物福祉団体に寄付ができるというのであれば、動物好きとしては文句の付けようが無い料金プランですよね?
しかし、そもそもなんで電気料金がお得になるのでしょう?
その仕組みがわからないと、「なんか怪しい」と思ってしまうのが正直なところじゃないでしょうか?
新規参入企業が電気料金を安く提供できるのは、既存の配送電業者の設備を利用し、大口契約で電力の買い取りを行っているからと考えられます。
電力は、小売については自由化されていますが、配送電に関しては、政府が定めた企業(各地の電力会社等)が行います。
このため、新たに発電設備や配送電設備を設置する必要が無く、事業参入時の費用を抑えることができ、電気料金への負荷を下げることができるのです。
また、大きな電気使用料を定めた定額契約を行えば、一般家庭の単価よりも電気使用料を大幅に安くすることもできます。
そして、ターゲットを絞って安くなるプランを提示します。
これにより、自分に合ったプランがあれば、お得な料金で電気を使用することができるようになるのです。
どんな人がお得になるの?
どうぶつでんきの料金プラン説明にもありますが、東京電力エナジーパートナーの従量料金の単価は、地域によって異なります(リンク先は、東京電力エナジーパートナーのホームページ)。そして、どうぶつでんきの料金プランは、高い部分と安い部分を削り、使用料金単価の平均化を図ることで、一定量以上使用する家庭では、電気使用料がお得になるというプランです。
ホームページによると、どうぶつでんきの料金単価は、
27.19(円/kWh)
です。
また、どうぶつでんきの電力供給エリアは、東京電力エナジーパートナーによる9つの供給エリア(関東エリア、北海道エリア、東北エリア、中部エリア、北陸エリア、関西エリア、中国エリア、四国エリア、九州エリア)です。
2019年12月29日現在では、各エリアの料金単価は、次のように設定されていました。
北陸エリアの料金単価、安いですね!!
逆に、北海道エリアの料金単価は高い!!!
こうして見ると、エリア毎に結構料金単価が違うのがわかりますね。
単純に料金単価のみで比較した場合、
・関東エリアで301kWh以上
・北海道エリアで121kWh以上
・東北エリアで301kWh以上
・中国エリアで301kWh以上
使用されるご家庭は、電気料金が安くなる可能性があると言えますね。
一方、中部エリア、北陸エリア、関西エリア、四国エリア、九州エリアの方は、各エリアでの提示料金プランの方がお得になる可能性があると言えます。
もちろん、多少電気料金が高くなっても、動物福祉団体への寄付に寄与したいという方は、中部エリアや北陸エリア、関西エリア、四国エリア、および九州エリアであってもウェルカムだと思いますが、その場合、多分、個別に寄付を行った方が、多くの額を寄付することができるようになるかと思います。
関東エリア、北海道エリア、東北エリア、中国エリア在住の動物好きな方は、電気料金がお得になり、動物福祉団体への寄付ができるとい事で、ご一考してみても良いかもしれません。
詳しくは、コチラ↓ (リンク先は、どうぶつでんきのホームページ)