犬・猫以外の飼い主のためのペット保険

「ペット保険の基本を知っておこう!」でも説明しましたが、現在国内でペット保険を扱っている会社、団体は17社(団体)あります。そのうち、損害保険業者が5社、少額短期保険業者が10社となっています。17社と聞くと、
「ペット保険を扱っている会社ってそんなにあるんだ!」
と感じるかもしれませんが、その殆どの会社で扱っている保険は、犬と猫の保険に限られています。確かに、犬、猫というのは、古くからのペットの主体ですし、獣医さんも、畜産以外の分野では、犬、猫専門という方が多いからかもしれません。

では、犬、猫以外の動物、例えば鳥やうさぎ、爬虫類などをペットとして飼育していう人は、必ず自費で医療費を賄わなければならないのか?というと、そうでもありません。犬、猫に比べると取扱い業者、商品、は少なく、対応可能な動物も限られてはいますが、犬、猫以外のペットを対象としたペット保険を取り扱っている業者もあります。

犬、猫以外のペットを扱っている会社はいくつある?

私が調べたところでは、17社中4社が、犬、猫以外のペットに関する保険を取り扱っていました。その4社というのが、アイペット損害保険株式会社(損害保険業者)と、アニコム損害保険会社(損害保険業者)、日本アニマル倶楽部株式会社(少額短期保険業者)、及びペットライフジャパン(認可特定保健業者)です。以下、それぞれのペット保険で取り扱っている動物の種類について説明します。

アイペット損害保険株式会社

商品名:うちの子Cute
保障内容:通院診療費用、入院・手術の費用
保障プラン:30%、50%、70%
保険対象の動物:鳥、ハリネズミ、モモンガ、リス、プレーリードッグ、ハムスター、デグー、チンチラ、ネズミ、モルモット、トカゲ、カメレオン、イグアナ、カメなど
[利点]
現在のペット保険の商品の中では最も対象動物の種類が豊富な分類の保険です。“など”との表記もあるので、表記以外の動物を飼育したいけど、対象になるの?という方は、確認してみると良いでしょう。
[注意点]
新規申し込み可能年齢が、0歳から1歳11ヶ月(保険開始日時)と短い点に注意が必要です。また、この商品は、「ペットショップ代理店限定商品」とされていることより、この保険商品を取り扱っているペットショップでのみの申込みとなります。このため、ペット保険を視野に入れた上でのショップ選びが必要になります。

アニコム損害保険会社

商品名:どうぶつ保険ふぁみりぃ
保障内容:通院診療費用、入院・手術の費用
保障プラン:50%、70%
保障対象の動物:鳥、うさぎ、フェレット
[利点]
新規申し込みが3歳11ヶ月まで可能です。継続に関しては、原則として終身継続可能です。
[注意点]
対象として書かれている動物以外は申し込む事ができません。また、保険料は、動物の品種等によって異なるため、事前に見積もりを取って検討すると良いでしょう。

日本アニマル倶楽部株式会社

商品名:プリズムコール
保障内容:(通院診療費用)、入院・手術の費用、埋葬費用、高度後遺障害保険金、診断書費用保険金
保障プラン:プラン別限度額の範囲内で100%
保障対象の動物:うさぎ、フェレット、チンチラ、デグー、ハリネズミ、リス、モモンガ、プレーリードッグ、モルモット、ハムスター、オウム、ヨウム、ブンチョウ、サイチョウ、カナリア、インコ、ジュウシマツ、カメ、イグアナ
[利点]
現在のペット保険の商品の中では最も対象動物の種類が豊富な分類の保険です。保障内容が充実しており、プランによる限度額の違い等はありますが、100%保障で自己負担が無いというのは安心です。
[注意点]
対象として書かれている動物以外は申し込む事ができません。また、新規申し込み可能年齢は、動物によって異なります。プランによっては、通院診療費用が保障されない商品もありますので、申込みプランの検討をしっかり行いましょう。

ペットライフジャパン

商品名:ペットライフ保険
保障内容:通院診療費用、入院・手術の費用
保障プラン:55%、70%、給付金定額
保障対象の動物:うさぎ、鳥
[利点]
年齢やペットの種類を問わず、掛け金定額のプランがあります。通院1日から保障を受けることができます。他の保険に比べて加入が簡単です。
[注意点]
掛け金定額プランに関しては、加入し易い反面、保障金額が薄いと感じる事があります。保障内容と掛け金との比較を行った上で検討するのが良いでしょう。

鳥、ウサギ、フェレット以外の保険選びは厳しい状況

こうして比較すると、鳥、ウサギ、フェレット以外のペットに関する保険は、アイペット損害保険株式会社の「うちの子Cute」か、日本アニマルクラブの「プリズムコール」に限られることとなることが判りますね。また、ペット購入後の保険申し込みとなると、「プリズムコール」のみの選択肢になってしまいますね。17社中1社では、ペットのための保険選びができません。今後、より多くのペット保険で対象動物の幅が広くなる事を期待したいですね。

(上記情報は、2020年2月現在での情報となっております)