わずか”9グラム”プラスサイクルで”見える”健康管理

まだあまり普及していませんが、2019年2月1日に、日本動物高度医療センター(JARMeC)が、主に犬と猫を対象としたペットに装着し、その活動量を計測するためのツール(製品名:プラスサイクル)の販売を開始しています。専用のスマートフォン用アプリケーション(Plus Cycleアプリ)を利用して連動する事により、プラスサイクルに記録された活動量のデータをグラフとして可視化する事ができるようになるそうです。

ペットの食事は複数種類用意しておこう!」でも触れたように、犬や猫は特に、年齢期や体型、体質などによって運動量が変化する割合が大きい動物です。そこで、“プラスサイクル”を用いてペットの活動量を可視化する事により、従来の活動量と現在の活動量との変化を視覚的に知る事が可能となります。

病院に行かなくても相談可能に?!

また、Plus Cycleアプリには、実際に飼い主が感じたペットの様子や、食事量、排泄物の状態などを記録するメモ機能も備えられているため、客観的な活動量と主観的なペットの様子の比較も可能となる。さらに特筆すべき点は、Plus Cycleアプリの記録情報は、獣医師専用Webサイト「Dr.SITE」を介して獣医師と共有できるという点です(Plus Cycle対応病院についてはコチラ)。このため、飼い主が、対応病院を係りつけ医院とした場合、電話相談などであっても、従来よりも明確なアドバイスを貰うことができるようになると考えられます。

5つの可視化データで健康管理

プラスサイクルで計測、可視化することのできるデータは、以下の5つだそうです。
かつどう
プラスサイクルによって計測される活動量は、1分簡単のものであり、可視化する場合にはこれを解析し、グラフ化します。活動量は動きを活動強度に変換した数値で単位はありません。
ジャンプ
プラスサイクルによって計測されるジャンプ回数は、1分間単位に計測されます、1回のジャンプは、40cm以上の縦移動を気圧センサーが感知する事で検出されるようです。アプリケーションでは、こうしたジャンプ回数を1分間単位で検出し、グラフ化します。
おやすみ
おやすみは、実際に寝ている状態ではなく、活動していな状態、すなわち、ペットが移動等していない時間(プラスサイクルのセンサーが反応する動きをしていない時間)の合計値であり、1分間単位で測定しグラフ化します。
おさんぽ
おさんぽ時間を測定しグラフ化します。おさんぽ時間はおさんぽ機能で測定します。お散歩かお散歩でないかの判断は飼い主によるものだと思うので、お散歩の開始時と終了時の入力は、飼い主が行うものと思われます。
健康チェック
健康チェックのスコアをグラフで表示するものだそうです。計測値に基づいて判定が成されるのでしょう。異常チェックも行われ、異常値「0」が最も良い(100%)として表示されるようです。

このようなデータを取得する事のできるプラスサイクルでは、直近の1週間における活動量の平均値を基準値として活動量の値が基準値の80%を下回る日が2日続いた場合には、スマートフォン上でこれを通知します。活動量は、最長を3か月のスパンとして、1か月、1週間、24時間というスパンの切り替えが可能です。月単位で活動量の違いが判ると、体力の衰えの兆しなどに気付きそうですよね。

ペットの負担にならない?

便利かもしれないけれど、そんなものを体に付けるのって、ペットの負担にならないか不安になりますよね?
プラスサイクルは、円形のボタン型で、大きさは、直径約27mm、厚さ約9.1mmで重さが約9gです。一般的な首輪より軽く、小さい上に、専用のひも付きホルダーも販売されているので、小型犬や猫などであっても、装着によるペットへの負担は殆どありません。また、内部メモリーへの記録は約5日分ですが、スマートフォンへのデータ移行はブルートゥース(Bluetooth)で行うことができ、取り付け、取り外しの手間がありません。内部電池はボタン電池で、約4か月交換不要なので、1年間ですと、3回ほどの交換で済むので手間も無いし、ペットの負担にもなりませんね。

原理はどうなっているの?

このプラスサイクルでは、気圧センサーと3軸加速度センサーで活動量の計測を行っています。公式ページの説明では、気圧センサーによりジャンプの回数を計測しているとされています。なお、40cmというのは概ねペットの頭(首)の高さであり、体1つ分以上の縦移動があった場合には、ジャンプと認定するという判定基準だと考えられます。また、3軸加速度センサーは、ペットの移動(活動量)や振動の検出に寄与します。
複数のセンサーを搭載している利点として、ハード系(プラスサイクル本体)のアップデートをしなくても、システムのアップデートにより検出値の利用範囲を増やすことができるのではないかと考えられます。例えば、雨の日や晴れの日など、気圧の違う日による活動量の違いなどもデータとして示せるようになるのではないでしょうか。

対象動物は幅広い

上の説明では、対象を主に、犬と猫としていますが、適用可能な動物は、犬、猫に限らず、プラスサイクルを装着可能な様々な動物を対象とすることができます。実際、研究の場では、東京農業大学において、カピバラやタヌキなどに装着していますし、横浜ズーラシアでは、象に装着しているという例もあります。

サイズと重量、バッテリー寿命などの塩梅もありますが、GPSセンサーなどが装着されていれば、迷子になった際にも見つける事が容易になる気がしますね。

コチラの「Plus Cycle」公式サイトでの販売の他、楽天市場などでも販売されていますので(値段はどちらも同じでした)、興味がある方は、一度試してみてはいかがでしょうか?ちなみに、犬デザインと猫デザインの違いは、カラーリングのみで、中身は同じです。
公式サイトはコチラ→(プラスサイクル公式ページ
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