ペットの食事について知っておこう!(猫編)
ドライフードや缶詰、チューブタイプなど、猫専用のフードも、犬専用のフードと同様に沢山の種類がありますよね。選択肢が多い事は良い事なのですが、数が多すぎると逆に、どのようなものをどれだけ与えることが、猫の体に良いのだろう?と、悩みが生じてしまう事もありますよね。
食事の量は体格を基準とする
与える食事の量は、猫の標準体型を基準とし、その体格が適正な範囲であれば、パッケージに書かれている分量とカロリーを参考にして与えるようにすれば良いと考えます。食事への食いつきに関しては、好き嫌い程度の事であれば、それほど気にする事はありません。一方で、あまりにも食べない場合には、胃腸など内臓に問題がある場合もありえますので、かかりつけの獣医さんに診せる事をお勧めします。
上でも述べたように、猫の食事は体格を基準としてカロリーを定めて与える事を基本とします。このため、ウェットタイプのフードでも、ドライタイプのフードでも、その子の好みを重視して与えてあげれば良いと考えます。一方で、水分量の多いウェットフードは、ドライフードに比べて分量あたりのカロリーが低いため、同じカロリーの食事を与える場合には満腹感があると言われています。このため、与えれば与えただけ食べてしまうような子には、ドライフードを与える方が落ち着くかもしれません。
また、他のペットの餌についても同様な事を書いていますが、飼育環境下で与える食事としては“総合栄養食”が好ましいです。総合栄養食については「ペットの食事について知っておこう!(犬編)」にも記載しましたが、栄養バランスが良く、その食事と水だけでも健康を維持していられるというものです。一方で猫のフードで目にする記載として“一般食”というものがあります。ここでいう一般食というのは、“おやつ”や“おかず”のようなもので、それ単体では栄養に偏りが生ずることがあるフードの事を指します。このため、“一般食”の表記があるものを主食として与え続ける事は避けた方が良いでしょう。
猫の食事方法はボディービルダーに似ている?
ダイエット期のボディービルダーは、一日の摂取カロリーを計算し、4~6回程度に分けて摂取する方が多いようです。これは、一度に大量の食事を採るよりも、小分けに摂取した方が筋肉に良質な栄養を与える事ができると言われているからなのだそうです。実は猫も、一日の摂取カロリーに応じて、これを4~6回程度に分けて与える事が良いと言われています。しかしこれは、筋肉のためでは無く、食事間隔が長くなってしまうとお腹が空きすぎてしまい、十分な量の食事を与えても“足りない”と感じてしまいがちな猫の体の構造を考慮したものだそうです。
手作りは愛情!でも健康面には疑問も?
猫愛が強い飼い主さんの中には、この子には高級なもの、新鮮なものを与えたい!と考え、手作り食を与える方もいらっしゃるかと思います。確かに、鶏のササミを茹でたものなどは嗜好性が強く、猫も好んで食べる傾向があるかもしれません。しかし、こうした食事は栄養が偏りがちになりやすく、よほど栄養に関する知識がある方でないと、栄養バランスを取る事は難しいと思われます。猫への愛情と思ってやっている事が、かえって体調を崩させる結果になってしまっては悲しいですよね。このため、どうしても手作り食を与えたいという方は、定期的に獣医師の診察を受けさせ、健康状態をチェックしてもらい、どのような食事を与えるのが良いのか?などを相談しながら行う事をお勧めします。
なお、猫に関しては、犬ほど年齢による食事量の変化や摂取カロリー、栄養素の変化を気にする事必要は無いと言われています。しかし、歯や顎が弱って来て、固いものが食べづらいようであれば、ウェットフードなど、柔らか目の食事を主体としてあげる事が良いでしょう。