大きな差を生む?子猫のうちにやるべき4つの事

1.ワクチン接種

子猫は生後約1か月で離乳します。それを過ぎてあちこち動き回るようになると、様々な伝染性の病気にかかりやすくなります。具体的には、
・猫ウィルス性鼻気管炎
・猫カリシウィルス感染症
・猫汎白血球減少症
などを挙げることができます。これらの病気は、成猫なら軽くすむ場合でも、まだ幼くて体力がない子猫の場合、命を落としてしまうこともあります。

このため、生後6週間程度を迎えたら、動物病院で伝染病を予防するワクチンを注射してもらうと良いでしょう。なお、伝染病予防のワクチンの効果を得るためには、最初のワクチン接種から約1か月後に2度目のワクチンの接種が必要です。このため、2回の接種が終わるまでは、他の猫との接触は、避けた方が良いでしょう。
また、離乳前後の猫はよく便秘になります。こうした便秘の予防方法として、遊びながら体を仰向けにしたり、ねじらせたりして、おなかを動かすようにしてあげるという方法が知られています。

2.十分な栄養摂取

子猫には成猫の4倍の栄養が必要?
子猫は生まれてから約1年で、体が成猫と同じくらいに成長します。このため、成長期の子猫には成猫の約4倍のエネルギーと栄養が必要であると言われています。
この時期に与える食事(食餌)の栄養バランスの偏りは、発育障害や機能障害の原因にもなると言われています。カロリーが高く、タンパク質も多い子猫用のフードを与えるように心がけましょう。

また、猫の生涯の嗜好は、この時期に決まるとも言われています。猫を含め、野生味のある動物は、知らない味や食べ物を食べたがらない習性があります。このため、嗜好の幅が広い子猫の間に、色々な形状、味のフードや、肉、魚などを食べさせることで、様々な味に慣れさせておくと良いでしょう。将来の食の偏りを防ぐ事にもつながります。
なお、塩分や脂肪分、添加物などが病気や肥満の原因になることがありますので、人間用の食べ物は避けるようにしましょう。

体のために選ぶ良いフードとは?
ペットの食事について知っておこう!(猫編)」でも触れたように、食餌は、健康な体をつくる上での基本となります。猫に必要な栄養やエネルギー量は、年齢や生活環境によって変わります。このため、同じ物を与え続けるのではなく、年齢や運動量、体型等基づいて、それぞれに合ったフードを適量与えることが重要です。

フードには、ドライタイプやウエットタイプ、半生タイプなど、様々な種類のものがありますが、様々なところで述べているように、基本としたいのは総合栄養食です。このため、「総合栄養食」と表示されている信用できるメーカーのフードを選ぶことが最も簡単かつ適切な食餌の選びかたと言えるでしょう。

価格も風味も様々なフードがありますが、AAFCO(ペットフードの栄養に関する情報を消費者にわかりやすく伝えるため、ガイドラインを定めている公の機関:アフコ・米国飼料検査官協会)のガイドラインに合わせた基準を設定している、“ペットフード公正取引協議会の認定”を受けているかどうかを選択の目安にするのも良いでしょう。

3.適度な運動

運動は健康な体をつくるだけでなく、ストレスを発散させ、反射神経や好奇心を育みます。このため子猫のうちは、できるだけ時間を作り、猫じゃらしなどのオモチャを使って遊んであげるようにすることをお勧めします。なお、子猫は、オモチャを誤飲したり、高いところから降りられなくなったり、落ちてしまったりする事もあるので、遊び場所や、遊び道具などにも気をつけるようにしてください。

4.性格の育成

生後3週間から育てる社会性
猫は生後3週間から7週間までの間に「社会化期」という時期を迎えます。この時期には、子猫の視聴覚、嗅覚、身体能力が凄い勢いで発達すると共に、猫同士や人、環境への適応力も見に付けていきます。

猫の性格の殆どは、この時期の過ごし方によって決まるとも言われている大事な時期です。他の猫や、飼い主以外の人に会せたり、車に乗せたり、変った音を聞かせたりするなど、できるだけ色々な経験をさせ、環境適応能力が高く、性格の良い(ペットとしての性格)猫に育ててあげることが、将来、お互いのために良い方向に働くのではないでしょうか。