小鳥の餌について
主食は穀物種子
小型のインコなどの餌にも総合栄養食はありますが、嗜好性や習慣などから、主食として与えられる餌は穀物の種子が多いです。小鳥の餌用の種子としては、アワやヒエ、キビ、カナリアシードなどを主体として様々なものがありますが、ペットショップには小鳥の餌用として、複数の種子を配合した混合飼料が市販されていますので、これを与えるようにすると良いでしょう。
混合飼料には種子の皮をむいていない「皮付き混合飼料」と、「むき餌」と呼ばれる皮をむいた混合飼料があります。それぞれに長所と短所がありますが、小鳥が好んで食べる傾向にあるのは、「皮付き混合飼料」の場合が多いようです。
皮付き混合飼料
長所:栄養的に「むき餌」より優れていると言われています。また、鳥が自分で皮をむくので、くちばしの運動や遊び、ストレス解消などにもなると言われています。
短所:むいた皮がケージの中や部屋に散らかります。また、餌の食べ残しがどの程度あるのかが分かり難い場合もあります。
むき餌(皮むき混合飼料)
長所:皮が散らからないので掃除が楽です。
短所:皮付き混合飼料に比べて嗜好性が低い傾向にありますが、慣れの問題程度と考えて良いでしょう。
カビや変質に注意
ペットショップやホームセンターなどで餌を飼う時には、餌の保存状態が良く、流行っているペットショップに行くようにしましょう。あまり売れていないようなところでは、商品の回転率が悪く、店頭に並んでいる餌が古くなっている場合もあります。また、熱帯魚や爬虫類など、室内の湿度が高くなる傾向にある生体の近くに商品を並べているような場合には、古い餌と同様に、カビが生えたり、変質したりしている場合もあるので、注意が必要です。念のため、購入してきた餌は、与える前に、ニオイを嗅いで、カビ臭さなどが無いかをチェックすると良いでしょう。
また、お得な場合も多いまとめ買いですが、数か月も保存しておくような場合には、多少割高になっても小分けで購入した方が愛鳥のためにはなると思います。
また、近年では、ネット通販などで餌を購入する機会も増えているかと思います。ネット販売などで評価の高いお店は、口コミに敏感なところが多いため、近所のお店よりも商品に気を使っているケースも多いです。対面が無い分、悪い口コミがつくと売れなくなってしまうというリスクがあるためです。近所に良い状態の餌を販売しているお店が少ない場合などには、ネット通販を利用した方が良い場合もあるでしょう。
与え忘れに注意
餌は一日1回、朝一番に与えるようにしましょう。1回分は、1日で食べきる量を目安にするのが基本です。餌の与え方としては、減った分を継ぎ足すのではなく、毎日新しい餌を与えるようにしましょう。皮付き混合飼料などを与えていると、減って無いように見えて、実は食べられるものが無かった・・・などという事にもなりかねません。
また、餌入れの底にいつまでも古い餌が残っていると、カビが生えたり変質することがあり、病気などの要因になります。
餌の種類
小鳥の餌の種類は豊富です。上に述べた混合飼料の他にも、濃厚飼料やペレット、青菜、ボレー粉などが知られています。
混合飼料
上にも述べましたが、小鳥たちの主食として与えられる事が多い餌です。
アワ、ヒエ、キビ、カナリアシードの4種類の種子を主体として、様々な種子が混合されています。配合内容や、配合割合は、パッケージに記されている事が多いので、鳥に好みがある場合には、確認してみると良いでしょう。
混合飼料には、種子だけでなく、アミノ酸やビタミン、カルシウムなど、不足しがちな栄養素が添加されているものも多いです。
皮つきの混合飼料としては、ナチュラルペットフーズエクセル ”おいしい小鳥の食事 皮付き”がおすすめです。アワ、ヒエ、キビ、カナリアシードの他、皮むきのアワ、赤アワたは赤キビ、及びボレー粉がバランス良く配合されています。また、天然ハチミツや乳酸菌、オリゴ糖、カルシウムが添加され、嗜好性と栄養バランスの向上が図られている点でもおすすめです。
むき餌の中では嗜好性が高く、人工飼料が入っていないという事で評判が良いものとして、”もぐもぐランド むきエサ”があります。皮が散らかるのを懸念する場合には、おすすめです。
濃厚飼料
麻の実、ひまわりの種など、脂肪分が豊富な少し大きめの種子の事を指します。大型のインコなどは主食とすることもありますが、コザクラインコ、ボタンインコ、オカメインコなどには、おやつ的に与える事もあります。嗜好性は高いですが、脂肪分が多いため、与え過ぎると肥満の原因になったり、無意味に発情させてしまったり、気が荒くなったりすることもありますので、注意が必要です。
全く与えなくても問題ありません。
特別に”おすすめ”というものはありませんが、コザクラインコ、ボタンインコ、オカメインコ程度の大きさのインコであれば、ひまわりの種よりも麻の実の方が食べやすいでしょう。ナチュラルペットフーズエクセルの”あさの実”などが品質的にも良品といえるのではないかと思います。
ペレット
小鳥に必要な栄養素をバランス良く配合した、いわゆる総合栄養食です。小鳥たちに必要な栄養素を採れるように調整されているため、こちらを主食としても良いですが、混合飼料に比べて嗜好性が低い傾向にあります。
動物病院から処方される処方食は、薬剤成分を混合したペレットなどが多いため、普段から慣れさせておくのも良いでしょう。なお、湿気ると傷みやすいので、乾燥剤を入れて冷蔵庫や冷暗所で保存すると良いでしょう。暑い時期や梅雨の時期など、食物が傷みやすい時期には、食べ残しは1日で処分し、新しいものを与えるようにしましょう。
また、近年では、混合飼料にペレットを混ぜた総合栄養食なども販売されているので、ペレットに慣れさせつつ栄養バランスにも配慮するという点では、こうした商品を選択するのも良いでしょう。
混合飼料とペレットの混合食としては、デイリーアップフードのヘルスサポート総合栄養食が、バランスが良いと思います。いきなりペレット自体も種子になじむように小型に作られているため、違和感がありません。ペレットを殆ど食べないというような子には、こういった商品を試して慣れさせてあげると良いと思います。
デイリーアップフード ヘルスサポート 文鳥 700g 総合栄養食 関東当日便
デイリーアップフード ヘルスサポート 中型インコ 700g オカメインコ 総合栄養食 関東当日便
デイリーアップフード ヘルスサポート フィンチ 700g 総合栄養食 関東当日便
青菜
良く与えられる青菜としては、小松菜、白菜、チンゲン菜などがあります。ほうれん草などアクの強い青菜は与えない方が無難です。青菜は、ビタミンの補給に役立ちます。なお、近年では少なくなっていますが、体の小さい小鳥には、僅かな残留農薬も致死量になりかねません。与える際には、1枚づつ水洗いしてからにすると良いでしょう。
ボレー粉、イカの甲、塩土
ボレー粉は、カキの殻を一口サイズに砕いたものです。ミネラルを豊富に含んでいますが、通常の餌に比べて販売回転率が低く、長期保存されているものも多く、カビくさくなっていたりするものもあります。このような場合には、水洗いや煮沸消毒し、乾燥させることで、カビ臭さをとることができます。
イカの甲(カトルボーン)は、ミネラル摂取と共に消化を助ける役目をします。
塩土は、塩分とミネラルの補給になりますが、食べ過ぎると喉が渇いて水を飲み過ぎ、下痢をすることがあります。
ボレー粉、イカの甲、塩土はいずれも、摂り過ぎは良くありません。週に1日から2日程度、新しいものを与えるようにしてあげましょう。イカの甲や塩土に関しては、予め割っておくことで、ひとかけらづつ与える事ができます。こうする事で、糞などで汚れたものを与え続ける事を避ける事ができます。
なお、上で紹介している商品は、おすすめ商品の一例です。必ずしもコレじゃないとダメという事ではありませんので、気軽にとらえていただければと思います。