四国最大級の水族館!四国水族館新規オープン

ここのところ、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で、大型動植物園施設の多くが休館、休園となっています。世の中暗い話題が多いと感じる中、この3月に新規オープンという明るい話題もあります。

3月20日(金:春分の日)にオープンを予定する四国水族館です。

四国水族館は、香川県に新しくオープンする水族館で、四国最大級の規模を誇ります。新規の大規模水族館という事もあり、最新鋭&様々な工夫が凝らされているようで、期待感が高まります。

四国水族館は、太平洋の回遊魚や瀬戸内の魚達を中心に、約10000匹もの魚達の展示を予定しているそうです。

綿津見(わたつみ)の景と称される目玉の1つである巨大水槽は、水量650トンで、観覧面に設置されるアクリル板の厚みは40cm( ゚Д゚)

大型水槽では一般的になりつつあるこの厚みですが、潜水艦、深海6500の覗き窓の厚みが13.8cm(材質:メタクリル樹脂)ですから、その約3倍もの厚みの展示窓を設けるというのは圧巻ですよね。

何よりすごいのは、高さ6m、幅3m、厚み40cm、重さ8.3トンものアクリルパネルを4枚設置し、ほぼゆがみを感じさせない展示窓を構成するという点だと思います。

こうした巨大水槽の作り方を見ていて、パネルの接合面というのは何で水圧に耐えられるんだろう?って思いませんか?

だって、1枚のパネルなら隙間は無いでしょうけど、バラバラのパネル同士をくっつけるとなったら、その間にはどうしても隙間が出来ちゃうじゃないですか!一般的なガラス水槽だと、そうした隙間を埋めるために、ゴムやシリコンのパッキン、あるいはシール材が充填されていたりしますが、アクリル水槽のパネル間には、そうした充填剤が無いんですよね。

アクリルの接着として一般的なものは、溶剤接着といって、接着面の間に溶剤を流してアクリルの対面同士を溶かし、再び硬化させる事で繋げるという方法です。しかし、こうした接着方法では、パネルとしてのアクリルの強度の半分以下、概ね40%程度の強度しか得られないらしいのです。

せっかく40cm厚のパネルを用いて水槽を作っても、接合面の強度が16cm程度の厚みと同等では、不安になりますよね。しかも、荷重というのは、弱いところに集中したりします・・・

そこで登場する接着方法が、重合接着という接着方法です。重合接着は簡単に言うと、アクリルパネル同士の接合をアクリルで行うというものです、具体的には、端面を荒らしたアクリルパネル同士を隙間をあけて設置し、その間にアクリル質の重合液という液体を流し込み、アクリル同士を一体化させるという手法です。この方法ですと、単体のパネルに比べても遜色の無い程度の強度を持つ事ができ、水圧に対する不安も解消され、仕上がりも美しくできるというのです。

このような時期ですから、水族館関係者の方々も、予定通りオープンできるのか?オープニングセレモニーなどを行っても良いのか?など、色々と不安があるかと思います。しかしながら、新しい水族館施設のオープンは、とても楽しみですよね。オープンに向けてあと少し、頑張っていただきたいと思います。

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