人間の時間とペットの時間
ふと思った事を綴ってみました。
ペットとなる動物は人間よりも寿命が短い種類が多いですよね。
そして、平均寿命が短い(人間目線)動物ほど、成熟までの期間が早いです。犬は人間の7倍の速度で歳をとるなどと言いますが、実際は1年の間に15歳位に成長し、その後に少し成長速度がゆるやかになり・・・といった感じで、平均すると7年程度という事なんですよね。
時間の速度が違う?
そんな中で、たまに耳にするのが、人とペット(犬や猫)では、“時間の流れる速度が違う”という事があると思います。
一説には、“犬の1日は人間の7時間”なんて事も言われていたりします。
確かに、一生の時間の感覚的には、そういった“イメージ”はあるかと思います。
しかし、“犬の1日は人間の7時間”なんて根拠はありませんし、犬にすら、7時間で一日が終わった!といった感覚は無いのではないかと思います。
ましてや、犬自身、人間と同じ感覚で、寝たり、食事をしているわけですから、人間の7時間が1日だと言われてもピンときませんよね。
時代によって変わる平均寿命
人間も、“人生50年”と言われていた時代があります。それ以前はもっと短く、30年位で一生を終えていた時代もあったかもしれません・・・
そうした時代の人間に対し、“今の人間の年齢で言うと○○歳”なんて言い方はしませんよね?
まぁ、ペットの年齢について3歳とか6歳とかっていうと、人間でいうと赤ちゃん、子供の年齢ですから、人間の年齢でいうと・・・○○歳位と言いたくなるのはわかります。
体調などの説明にしても、そうした感覚的な説明があった方が理解しやすいところもありますものね。
しかし、犬や猫の時間が早く進むというのは、いささか言い過ぎな気がします。
犬や猫は、人間の動きがスローモーションに見えているわけでは無いでしょうからね。
また、動物医療や食事環境の発展などに伴い、飼育環境下における犬や猫などの平均寿命というのは、20~30年前に比べてずいぶん伸びているような気がします。そうした状況を加味すると、犬の1日の時間は、7時間だったのが10時間位に変わったという事になるのでしょうか?
そういう事にはならないですよね?
早さでは無く、密度
では何が人間と違うのか?といったら、
“時間の密度”
が違うというのが最もしっくりくるのではないかと思うのです。
“カタチ”の無い“時間”という概念に“密度”
というのもおかしな事かもしれませんが、人間同士の付き合いであっても
“濃密な時間”
などという言葉がありますよね。
つまり、犬や猫(他にもペットの種類は多いですがここでは主として犬と猫を挙げています)の感じている時間の流れは人間と変わらない。
しかし、限られた時間が短い一生というのは、その中に色々な事を詰め込むことになるので、密度が濃くなるとう理屈です。
だから、
犬や猫は、遊んでもらっている時間がすごくうれしいし、はしゃぐのではないでしょうか?
オシッコ漏らしてしまったり、顔がすり減る位舐めまくったりと、異常なまでのうれしさを表現する事ってありますよね?
そうした異常と思われるようなうれしさの表現は、時間的感覚を置換すると、人間のうれしさの7倍のうれしさを感じているという事になるわけですから、当然といえば当然なのかもしれませんよね?
一方で、恐怖を感じた時は、本当に怖い思いをするわけです。
一度怖い思いをした犬や猫が、なかなか心を開かないというのは、その恐怖以上のうれしさや楽しさ、愛情を与えてあげないといけないわけです。
まとまりのない文章ですが、ペットを飼う時は、ペットの時間を良い意味で、濃密なものにしてあげて欲しいなと感じた次第です。