うさぎの“なんだそれ情報”パート1
本サイトは、“うさぎ”に関する検索で来てくれる方が比較的多いようなので、うさぎに関するちょっと変わった情報を載せてみたいと思います。今回お伝えする“なんだそれ情報”は、「うさぎ税」です!
うさぎ税って何?
明治初期、錯綜する政府の債出入の1つとして定められた税金です。この時期には、国内において第1期うさぎブームが訪れており、そこに目を付けた政府が、1873年(明治6年)に、うさぎを飼育する際に税金を課すようにしたのがはじまりと言われています。
今でもあるの?
ありません。政府の横暴とも言えるようなうさぎ税の導入により、うさぎブームは一気に下火となり、1879年(明治12年)に、うさぎ税は廃止となりました。その間、わずか6年ですから、当時の政府の税制管理のずさんさをうかがい知る事のできる政策の1つとも言えるのではないでしょうか。
うさぎ税はなぜ出来たの?
1番の目的は、明治維新後の不安定な国家財政を潤す目的であったのではないかと思われます。うさぎは、比較的繁殖が容易ですが、この頃には、外国から珍しい種類や毛並みのうさぎが入ってくるようになり、高値で取引されるようになっていたそうです。
市場での取引価格は30円から40円前後であったと言われています。当時の物価は今の3800倍程度と言われておりますから、114,000円から152,000円程度というところでしょうか。
この価格からすると、今と大して変わらない感覚か、やや安い?と感じてしまいますよね?しかし、当時の初任給(中卒から高卒程度)が8円から9円と言われていましたので、今の大卒の初任給(20万円程度)で換算すると、その価値は、今の75万円から100万円ほどであったと考えられます。ペットとしては、相当高額な部類に入りますよね。
そうした“高価なペットを飼育する人々=金持ち”に目を付けた政府は、うさぎの飼育に届け出を課すようにし、飼育しているうさぎ1羽毎に税金を徴収するようにしたそうです。ちなみに、無届での飼育、いわゆる闇飼育がバレた場合には、倍額の税金が課されたそうですよ。
うさぎ税はどの位の金額だったの?
うさぎ税は、飼育頭数×1円が、毎月課されたそうです。1円と聞くと、その程度なら別に良いじゃん!と思ってしまいそうですが、当時の物価は今の3800倍程度、3800円の税金が課せられていた事になります。さらに、初任給に基づく金銭的価値でいえば、実に2万5千円程にもなるのですから、相当高額な税金だったと言えるでしょう。
うさぎ税が復活する可能性はある?
具体的に“うさぎ税”というかたちでの復活は無いのではないかと考えます。一方で、捨て犬や捨て猫などに起因して殺処分される動物達が多く居る昨今(数値的には減って来てはいるが・・・)、ペット税的なものを導入する事でペットを飼育する飼い主に、自覚と責任を持たせようという意見も出てきています。
流石に高額な税金を課す事に賛成はできませんが、飼育するペットについて登録制とし、管理体制をしっかり作るという点には賛成できます。また、登録や課税対象については、“飼育”に限らずブリーダーの下に居る段階の子達も対象とするようにすれば、無謀な繁殖などを抑制する効果も出るのではないかとも思えます。