今更聞けないペット保険の7つのポイント

2020年6月現在(2020年6月変更追記)、日本でペット保険事業を行っている会社、団体は18社と把握しています。そのうち、損害保険会社として登録されている会社が6社、少額短期保険協会に登録さている会社が10社、その他の会社が2社となっています。2005年の保険業法改正により、保険業を扱う会社、団体は、保険業者(損害保険会社)の免許取得か、少額短期保険業の登録を受ける事が義務付けられることとなっているが、改正前より保険業を行っている者に関しては、当分の間の救済措置として、特定保健業者(現:認可特定保険業者)として業務を継続する事が認められています。

なお、保険業法を取り扱う金融庁は、保険加入者の保護を重視しているようなので、特定保険業者が業務停止に陥るリスクは低いとは思いますが、先々の事を考えた場合、損害保険業者あるいは少額短期保険業者が取り扱う保険商品を選ぶ方が安心感があると考えます。

18社の業態的な内訳は、次の通りです。
損害保険業者
・アイペット損害保険株式会社
・アクサ損害保険株式会社
・アニコム損害保険株式会社
・au損害保険株式会社
・ペット&ファミリー損害保険株式会社(平成31年4月に少額短期保険から移行)
・あいおいニッセイ同和損保(au損害保険株式会社との共同保険でペット保険に参入:2020.06追記)
少額短期保険業者
・イーペット少額短期保険株式会社
・イオン少額短期保険株式会社
・SBIいきいき少額短期保険株式会社
・株式会社FPC
・日本アニマル倶楽部株式会社
・日本ペット少額短期保険株式会社
・ペッツファースト少額短期保険株式会社
・ペッツベスト少額短期保険株式会社
・ペットメディカルサポート株式会社
・楽天少額短期保険株式会社
認可特定保健業者
・ペットライフジャパン
・ペット保険ねっと・ペティーナ
なお、認可特定保険業者に分類した2社に関しては、2019年9月現在(2020年6月現在も同様)、において、一般社団法人短期保険協会への会員登録を確認できなかったという理由から分類させていただいております。情報に御幣があるようでしたら、恐れ入りますが、ご連絡いただけると助かります。

ペット保険選びの7つのポイント

ペット保険を取り扱う会社、団体について大きく3つに分けましたが、取り扱う保険内容に関しては大差は無いと感じています。ペット保険選びの主なポイントとしては、
・新規加入年齢制限
・更新可能年齢制限
・補償割合
・年間支払限度額
・年間保険金支払い回数
・清算方法
・保険料の変化率
などを挙げる事ができます。

新規加入年齢制限とは、保険会社等の取り扱っているペット保険に加入できる年齢の上限です。殆どのペット保険では、8歳前後を目処に新規加入できなくなってしまうようです。ところで、ペットは人間と異なり、正確な年齢が判らない子もいると思うのですが、そういった子の加入はどのように取り扱うのでしょうか?これに関しては、今後情報を集めてみたいと思います。

更新可能年齢制限とは、保険を継続する事ができる年齢の上限の事です。殆どのペット保険は1年の短期契約で、各年毎に更新が必要となります。更新年齢制限がある場合には、その年齢以降の保険継続ができなくなってしまいます。高齢になるほど病気等のリスクは高くなるのに、そこで保険が使えなくなってしまうのは忍びないですよね。このため近年では殆どのペット保険で、更新可能年齢に制限を設けず、「終身」とされています。

補償割合とは、医療費等に対する保険会社等の負担割合です。殆どのペット保険では、50%か70%と定められておりますが、保険商品の中には、100%補償という設定があるものもあるようです。補償割合の高さは当然、保険料にも影響しますので、支払金額との兼ね合いにより決めるようにすることが望ましいですね。

年間支払限度額とは、保険商品によって定められている金額で、年間に補償される金額の上限です。保険料や補償割合、その他条件により異なると思いますが、50万円前後から、120万円程度までとなっているようです。こちらも限度額が高い商品は、保険料も高いと考えていた方が良いでしょう。
また、年間支払い限度額とは別に、医療費がその金額以下の場合には保険が使用できないといった免責金額などを設けている商品もありますので、注意すると良いでしょう。

年間保険金支払い回数とは、保険を使用することのできる回数です。制限を設けていない商品も多いですが、保険の使用回数が多かった場合には、次年度の保険契約時の保険料が高く設定されてしまう場合もある事に注意しましょう。

清算方法とは、保険金の支払い方法(時期)についてです。殆どの保険商品は、後日清算になりますので、一時的には負担をしなくてはなりません。商品の中には、窓口清算というものもありますので、どうしても一時負担は避けたいという方は、そういった商品を中心に選ぶのも良いかもしれません。

保険料の変化率は、保険を更新する際の保険料の変化(大抵の場合は増加)率です。ペットは老齢期に入ると病気や怪我のリスクが二次曲線的に高まる傾向にあります。このため、新規加入時の保険料は安価だったのに、いざ保険のお世話になる年齢になったら保険料がとても高額になっていて更新をためらってしまう・・・なんて事もありがちです。このあたりは割と不明確な商品が多いので、先を見越す場合には、しっかりと確認しておく方が良いでしょう。

また、殆どのペット保険では、犬、猫のみについての保険商品を取り扱っていますが、アニコム損害保険では、犬、猫の他に、フェレットやウサギ、鳥などについての保険も取り扱っているようです。また、ペットライフジャパンでも、ウサギや鳥についての商品があるようです。この他、爬虫類に関する保険もあるようなので、犬、猫以外のペットについての保険を考える場合には、そうした商品から選ぶこととなりますね。

今回は、保険会社の種別と、ペット保険を選ぶポイントについてざっくりと説明していきましたが、次回からはより細かく保険商品の説明などもしていきたいと思います。