爬虫類が入れるペット保険徹底調査
犬や猫を含む哺乳類に比べ、爬虫類の種類は亜種が多く、現在知られているだけでも1万種以上と言われています。
もちろん、日本の一般家庭で飼育可能な種類はかなり限られた種となりますが、それでも多くの種類が知られており、個性的な種類や個体も多い事や、飼育スペースやニオイの観点からも、爬虫類は人気が高く、ペットとしての地位を確立しています。
一方で、環境省がまとめている「ペット動物販売業者説明マニュアル」にも記載があるように、元来爬虫類は寿命が長い種類が多く、十数年から数十年、長い種になると100年以上生きることが知られています。このため、終生飼育が難しいペットであるとも言われています。
これだけ長い期間生きる動物であるため、健康状態が維持できていれば非常に丈夫な生き物なのではないかと考えられるのですが、自然環境下とは異なる環境、つまり飼育環境下では、様々な病気にかかる可能性があり、長期飼育のためには、それらの病気等を治す事を手伝ってあげなければならない場合もあります。
しかし、“爬虫類”というのは、犬や猫以外の伴侶動物、いわゆるエキゾチックアニマルの中でも特殊な種類であり、診る事ができる獣医さん(動物病院)自体が非常に限られてしまいます。
このため、動物病院で治療をする場合には、診察費用の他に、多くの通院費用が掛かる場合もあります。したがって、爬虫類を飼育する場合には、事前に爬虫類を診てくれる動物病院が近くにあるか否かをリサーチしておくと良いかもしれません。
爬虫類に保険は必要?
ケースバイケースではあると思いますが、元来長生きする生物であるため、病気等に掛かった際、これを治療して長生きさせてあげたいと考えるのであれば、保険に加入しておいた方が良いでしょう。
爬虫類がよくかかる病気等としては、次のようなものがあります。
クル病、膿傷や口内炎等の皮膚病、寄生虫、熱射病。
皮膚病、特に皮下に膿が溜まってしまう場合など、外科的処置が必要になりますので、そうした治療を受ける際には、保険に入っていた方が安心ですね。
また、爬虫類はたびたび食欲不振になる事があります。
そのような事態に陥た際に相談、診察を受けたいと考える場合、やはり保険に入っていた方が安心かもしれません(具体的な治療は無くても診療費はかかるため)。
ズバリ、爬虫類が入る事ができる保険てあるの?
結論から言えば、あります。
しかし、保険として選べる種類は殆ど無く、また、保険に入る事ができる爬虫類の種類も限られてしまうというのが実状です。
ここでは、
・爬虫類が加入できる保険の種類
・保険に加入できる爬虫類の種類
・保険料
・メリット、デメリット
などを説明します。
爬虫類が加入できる保険の種類
現在国内では、ペット保険を取り扱っている会社、団体が17社あります(詳しくは、「今更聞けないペット保険の7つのポイント」をご覧ください)。
また、上述した17社のうち、犬、猫以外の加入を認めている保険を取り扱っているのは4社のみです(詳しくは、「犬、猫以外の飼い主のためのペット保険」をご覧ください)。
さらに、この4社のうちで、爬虫類の加入を認めている保険を取り扱っているのは、
・アイペット損害保険株式会社
・日本アニマル倶楽部株式会社
のわずか2社のみとなっています(2020年2月現在)。
アイペット損害保険株式会社
商品名:うちの子Cute
保障内容:通院診療費用、入院・手術の費用
保障プラン:30%、50%、70%
加入可能な爬虫類の種類:トカゲ、カメレオン、イグアナ、カメなど
プランと保険料の関係は、以下の表のようになっています。
[利点]
現在のペット保険の商品の中では最も対象動物の種類が豊富な分類の保険です。後述する“日本アニマルクラブのプリズムコール”では、記載以外の動物は、加入対象外と明記されているのに対して“など”との表記があるため、記載以外の爬虫類の飼育を検討している場合には、事前に問い合わせをしてみると良いでしょう。
また、年齢による保険料の変動が無いというのも良いですね。
[注意点]
新規申し込み可能年齢が、0歳から1歳11ヶ月(保険開始日時)と短い点に注意が必要です。また、この商品は、「ペットショップ代理店限定商品」とされていることより、この保険商品を取り扱っているペットショップでのみの申込みとなります。このため、ペット保険への加入を視野に入れた上でのショップ選びが必要になります。
日本アニマル倶楽部株式会社
商品名:プリズムコール
保障内容:(通院診療費用)、入院・手術の費用、埋葬費用、高度後遺障害保険金、診断書費用保険金
保障プラン:プラン別限度額の範囲内で100%
加入可能な爬虫類の種類:カメ、イグアナ
プランと保険料の関係は、以下の表のようになっています。
[利点]
既に飼育を開始している場合であっても加入することが可能です。
加入可能年齢は、
カメ:生後30日から満15歳未満
イグアナ:生後30日から満10歳未満
保障内容が充実しており、プランによる限度額の違い等はありますが、100%保障で自己負担が無いというのは安心です。新規加入年齢には規定があるものの、継続に関しては規定が無いため、寿命が長い爬虫類でも安心です。また、年齢による保険料の変動が無いというのも良いですね。
[注意点]
対象として書かれている動物以外は申し込む事ができません。また、新規申し込み可能年齢は、動物によって異なります。プランによっては、通院診療費用が保障されない商品もありますので、申込みプランの検討をしっかり行いましょう。
結論
以上より、2020年2月現在では、爬虫類が加入できるペット保険を取り扱っている会社は2社しかありません。さらに、既に飼育が開始されている爬虫類が加入できる保険会社は1社のみです。
このため、保険加入は、候補とする種類の傾向をしっかり調べると共に、生体を導入する前に十分検討することが望ましいと考えます。詳しい資料が欲しい方は、コチラ↓から請求する事ができます。
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