爬虫類が下痢や便秘になった時にベストな方法

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トカゲなどの爬虫類の体調不良の原因として意外と多いのが下痢や便秘です。爬虫類は鳴く事も無く(例外もありますが)、表情の変化も無いので、体調変化に気付き難いですが、環境変化や温度変化、その他の原因によるストレスなどで、食欲不振に陥る事があります。

元々が健康な成体であれば、比較的体力もあり、ちょっとした体調不良で命に関わる危険というのは少ないのですが、幼体などの身体が小さく体力の無い個体では、そうしたちょっとした変化が命取りになるケースも多いのが実状です。販売店などでも、幼体に比べて成体が割高なのは、こういったリスクを踏まえての事なのかもしれませんね。

一般療法は温浴

爬虫類の下痢や便秘の解消法として現在一般化されている方法は、“温浴”です。温浴というのは、変温動物である爬虫類(ここではトカゲ類)の身体を温め、腸の活性化、あるいは免疫力の活性化を図るという事を目的としたもので、単なる水浴びとは異なります。なお、温浴の効果としては、身体を清潔にし、脱皮を促すといった事もあります。温浴に適した温度としては、34度から37度、より好ましくは、35度前後と言われています。

温浴にはリスクもある?

体温が上がり、代謝が上がるという観点からすると、爬虫類にとって温浴は、腸内環境を整えるのに一定の効果があると考えられます。人間も、温泉などに入ると代謝が上がり、筋肉が弛緩する関係で、食欲が増進したり、コリがほぐれたりしますよね。しかし一方で、人間や他の動物でもそうですが、通常の体温より高い環境下に長時間居た場合、その後に疲れが押し寄せる事も多いです。こうした事を考えると、あまり長い温浴や、体力が落ちている個体に対する温浴は、体調の悪化を早める事になる可能性がある事も考慮しておいた方が良いでしょう。

そもそも爬虫類の下痢や便秘の原因は?

ここで一度、爬虫類に下痢や便秘が生じやすい理由を考えてみると、そもそも爬虫類というのは、ほ乳類と違い、“咀嚼(そしゃく)”という行為をせず、丸のみしたり、呑み込めるサイズまでバリバリと噛み砕いて喉の奥へ送り込むという食べ方をします。このため、消化器官が少しでも正常に働かなくなると、下痢や便秘の症状が出やすくなるのだと思われます。つまり、こうした原因に基づく下痢や便秘を解消するためには、胃腸内における消化作用を補ってやる必要があるのです。

食物繊維では解消できない?

爬虫類の餌の中には、「食物繊維により腸内環境を整え、下痢や便秘を解消する」と記載があり、どういった繊維質が含まれているのかが細かく記載されているようなものもあります。こういった商品は、“健康な状態の個体”に対する“腸内環境維持”には有効かと考えられますが、そもそも食物繊維は、腸内の水分量の調整を行う作用を担うものであり、消化を促進するものではありません。このため、上記のような要因に基づく下痢や便秘には、効果が薄いと考えられます。

理論的裏付けができる整腸剤とは?

では、上記のような要因に基づく下痢や便秘を解消するにはどういう手法が良いのか?ズバリ、整腸作用を促し、消化作用を助けてやれば良いのです。
いやいや、それって当たり前の事でしょ?そのバランスが崩れたから体調不良になっているんじゃない!と、思うかもしれませんが、そうした、整腸作用、消化作用を増進させるペットフードもあるのです。
その一例が、株式会社ベンリーパック食品から販売されている“爬虫類用腸内細菌レプラーゼ”、“爬虫類用腸内細菌水溶性レプラーゼ”です。
2つの商品はいずれも粉末ですが、水溶性のレプラーゼは、より細かな粉末に加工されています。通常のレプラーゼは、ペットの餌にふりかけて使用するのに対し、水溶性のレプラーゼは飲み水に溶かしたり、練り餌に混ぜて使用する事ができ、食欲減退が激しい場合にも使用できるという利点があります。
どちらの製品が良いかは一概に言えませんが、その個体の体調や嗜好性によって使い分けると良いかもしれません。

ちなみに、レプラーゼの主原料とされている乳酸菌、酪酸菌、糖化菌は、人間用の整腸薬にも、活性菌として含まれる成分です。また、同じく主原料として表示されているビール酵母、たん白質分解酵素、脂肪分解酵素は、いずれも分解作用を担う微生物等であるため、消化作用の増進に繋がる事は確かですね。
このように、理論的にも腸内環境を整える作用を裏付ける事ができる株式会社ベンリーパック食品の“爬虫類用腸内細菌レプラーゼ”と、“爬虫類用腸内細菌水溶性レプラーゼ”は、爬虫類を飼育する上で手元に置いておいておくと安心な一品だと考えています。



※哺乳類(小動物)の腸内環境については「小動物(犬、猫、うさぎ、小鳥など)の腸内環境を向上させよう!」を参照ください。

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